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Agrigento

(Sicilia)

agrigento
パレールモの南130キロ、シチーリア島南岸にある人口5万5千人の街。パレールモからもカターニァからも高速バスが出ていて、日帰り観光も可能です。丘の上に広がる中心部には、中世の建物と近代的な建物が混在し、イタリアらしくない風景を形作っています。
その新市街から歩いても行ける距離に広がるのが世界遺産にも登録されている「神殿の谷」です。ここは紀元前6世紀から5世紀にかけて建造されたギリシャ神殿群をもつ小高い丘で、約2キロの距離の中に5つの神殿が並んでいます。残念なことに完全な姿を保っているのは一つだけで、一つは半壊、残りは全壊と言ってよいでしょう。ただし全壊とは言っても、崩れた柱は足元に散らばっていて、転がっている全ての石は紛れもなく遥か2500年前に作られた建造物の建材です。これらの石の模様を眺めたり、触ったり、あるいは乗っかったりしながら自由に歩き回ることが出来ます。探検気分を味わいながら時間が経つのも忘れてしまいます。
神殿の谷は道路によって東西に二つの地域に分けられています。西側地区の最初の神殿はギリシャ神話における神の中の神ゼウスに捧げられた神殿で、建設時は世界最大だったそうです。現在は完全に崩壊してしまっていて、テラモーネと呼ばれる人の形をした柱の一本が横たえられているだけです。天空の神ゼウスはローマ神話ではジョーヴェという名で登場します。そのため現在ではジョーヴェ神殿と呼ばれています。ジョーヴェの名は木星に付けられています。英語ではジュピターです。
西側地区もう一つの神殿も19世紀に復元されたわずか4本の柱が建つのみです。これはゼウスとレダの双子の兄弟カストール(カーストレ)とポルックス(ポッルーチェ)の神殿です。双子座の星カストールとポルックスです。イタリアでは彼らをディオスクーリとも呼びます。
東側地区最初の神殿はゼウスの子で勇者ヘラクレス(エールコレ)の神殿です。8本の柱が復元されています。2つ目の神殿は、神殿の谷の中で最も状態の良い神殿のコンコールディア神殿。どの神に捧げられた神殿かは未だに不明だそうで、この名は近くで見つかった石に刻まれていた文字から付けられたそうです。最後の神殿は絶壁の上に建てられたゼウスの3番目の妻ヘラの神殿です。ヘラは結婚の神様です。ローマ神話では結婚の神様はジュノーネです。

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