[PR]テレビ番組表
今夜の番組チェック
12.ワイン達
「イタリアワインはフランスワインに比べて味が劣る」と言われることもありますが、この言葉は「ワインには幾らお金を出しても構わない」というワインマニアの人か、何万円もする特別においしいワインを飲みなれているお金持ちの人の言葉でしょう。そもそも本来イタリアにはそんな高価なワインは存在しないですから。
フランス人もイタリア人もワインを良く飲むことは有名ですが、どれくらい飲むかというと、イタリアでは一人年間約50リットルも飲むそうです。何と100リットル以上飲んでいた時代もあったそうです。そんなに飲むのですから、普通の庶民は普段はジュースと同じくらいの値段のワインを飲んでいることも納得できると思います。そういう庶民のワインの味を比べると、イタリアワインの方がフランスワインより確実においしいと言ってよいでしょう。あるいは同じ値段のワインを飲み比べると、イタリアワインの方がフランスワインよりおいしいと気付くでしょう。
フランスのお店では、おいしいワインを飲みたければそれなりのお金を出さないといけません。安いワインを頼むと、「その値段では、この程度のワインで我慢しな」とでも言われているかのような安い味のワインしかでてきません。対してイタリアでは、グラスワインを注文しようと、そのお店の主人が安くておいしいと思う地元のワインを自慢げに出してくれます。格段においしいとは言いませんが、十分においしいワインが出てくるのがイタリアの特徴でしょう。
さらにもう一つ、フランスでは、おいしいワインを作るためなら何でもします。高価なワインは、それだけ手間隙がかけられて作られています。またワイン同士を混ぜたり、糖分を足したり、アルコールを足したりして、おいしいワインを造り出します。ただし、これらはおいしくないワインをごまかす手法にもなり得ます。そのため、これらはイタリアでは法律で禁止されています。イタリアでは何種類かの”ブドウ”を混ぜてワインを造ることはありますが、決して2種類以上の”ワイン”を混ぜて新しいワインを造ることをしてはいけないのです。そしてもっとも大事なことは、イタリアではワインは純粋にブドウのみから作られなければいけないのです。さらに基本的には”その土地で獲れたブドウ”のみで作られなければいけないのです。こういうルールの下で作られたワインは、やはり味が洗練されていないかもしれませんが、ブドウ本来の味を味わえるようになっています。そして、地方によってさまざまな味のワインを楽しむことができます。郷土料理はその土地のワインに合うように作られてきました。だからその土地のワインを料理とともに楽しむのもイタリア旅行のひとつの大きな楽しみです。
さてジュース程度の値段と書きましたが、1本2ユーロ前後のワインが普通に食卓に上るワインです。イタリアでは1本5ユーロのワインは立派な贈呈用のワインの仲間入りをします。もちろん1本20ユーロ以上する高価なワインも存在します。ロンバルディーア州のバッローロとバルバレースコ、トスカーナ州のブルネッロ、そしてヴェーネト州のアマローネがでその代表でしょう。これらのワインは数年を越える長期熟成にも耐えられ、熟成によってさらに深い味わいが得られるようになっています。ただし、こういうワインはごくごく希少なワインです。日本のデパートのワイン売り場ではそのようなワインしか置いていないのは、とても残念に思われます。イタリア旅行の際には是非もっともっと安くて、それでいて十分においしいワインを味わって欲しいと思います。
それでは、そのような安くておいしいワインを地方ごとに紹介していきましょう。まずは我がトリエステのワインから。